桃ノ子鬼ヲ討:MOMOTARO
むかし、むかし、ある所におじいさんとおばあさんが住んでいました。 おじいさんは山へしば刈りに、おばあさんは川へ洗濯に行きました。 おばあさんが川で洗濯をしていると大きな桃が流れてきました。これは、雄大な自然、神、妖怪たち、そして人々が共存している島国の物語。この世界には神や妖怪とも違う、鬼に呪われた怪物「鬼面羅」という存在がいました。それらは恐ろしい災いを肉体に宿し、血をもって人や生き物に呪いをもたらします。ある小さな村で幸せに暮らしていたモモタロウとウタ。ウタは村に「鬼面羅」が寄り付かないよう「詩う」ことで結界を張る「詩巫女」。ある日、その結界を破り「このあたりでは見られない特大の鬼面羅」が村を襲いました。モモタロウは身を挺して村人たちを守ろうとするが、傷を負い、それを守ろうとしたウタが重傷を負ってしまいます。モモタロウは片腕に呪いを。ウタは全身に呪いを。「鬼面羅」の呪いを解くには、人間との争いの末に遠く離れた島に住まう本物の「鬼」の血を得て、秘薬を作らねばならないとのこと。モモは妹を、ひいては村を救うため、鬼を探す旅に出るのでした。